人工知能(AI)は、私たちの仕事や雇用をどう変えていくのか。かつては「全体の生産性は上がるが、一部の雇用を奪い、格差を広げる」と警戒する見方が強かった。しかし、最近では「格差を縮めるかもしれない」との研究も積み上がり始めている。
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国際通貨基金(IMF)は1月の報告書で、先進国の約6割の仕事がAIによって影響を受けると指摘した。うち半数は生産性の向上など恩恵を受ける。しかし、残り半分の人々は賃金や雇用が減るおそれがあると警告した。
大半のシナリオでAIは大卒の若者と高齢の労働者との格差を広げると分析。ゲオルギエバ専務理事は「各国はセーフティーネットや、影響を受ける労働者への再訓練プログラムづくりが急務となる」と述べた。
ただ、急速に発展する生成AIはむしろ格差を縮め、先進国の中間層を再び拡大に転じさせるかもしれない、との見方もじわりと広がっている。
典型例がコールセンターだ…